赤毛のアンの秘密を読みたい

日経新聞に載っていた本田和子氏の書評を読んでからずっと読みたい読みたいと思い続けているのにいまだ入手できず。
赤毛のアンと作者・モンゴメリの死を通して戦後日本の少女論、女性論を展開。という一文に含まれた数々のキーワードだけでもう完全にノックアウト。
戦後日本が突如異国に憧れるようになったのは、敗戦からくる敗北感の反動に他ならず、しかもそれがニューヨークなどのパワフルな場所には直結せず、まずはじめにアメリカの田舎(大草原の小さな家)、カナダの田舎(赤毛のアン)などロマンチックで可憐な部分に向けられたのも「日本人」で「女性」であるという二重の敗北感に対する癒しを求めたからだとか。うーん、でもそれはちょっとこじつけのような気もする。
なぜなら赤毛のアン・フリークを追うような形で登場したキャンディ・キャンディ時代には敗北感やうしろめたさはすでに日本から消えてたから。それでも女の子がこぞってキャンディ・キャンディに熱中した理由を知りたい。(だってその熱情は戦争の敗北感とはきっと別ものだったはず。)とにかく小倉千加子さんの少女論、女性論が楽しみ。
赤毛のアンの秘密」ISBN:4000220217
「キャンディはアルバートさんと結婚したの?」ISBN:4847030982